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  • ト書きで「語らずに見せる」とは?Second LifeでのRP入門

    ト書きで「語らずに見せる」とは?Second LifeでのRP入門

    語らずに見せるとは?今回は、ト書きを“どう書くか”のお話です。

    前回の記事では、「ト書きってなに?」「どうやって使うの?」という基本を紹介しました。

    今回は、いよいよ実践編。「実際にト書きを書くとき、どう表現すればうまく伝わるのか?」について、少し深く掘り下げていきます。

    「語らずに見せる」とはどういうことなのか。 Second Lifeのロールプレイで、気持ちや雰囲気をうまく“演じる”にはどうしたらいいのか。

    今回は、そんなト書きの魔法のような使い方を一緒に考えていきましょう。

    ト書きは、感情は語らずに「見せる」

    「彼女は悲しかった」──これは“感情を語る”書き方。 でも、ロールプレイでは、こういう書き方はあまり好まれません。

    代わりに、感情を“見せる”ように書くのがト書きのコツです。

    ❌ 語ってしまう例:

    (彼女は悲しかった)

    ✅ 見せる書き方:

    (彼女は少しだけうつむいて、手のひらをぎゅっと握りしめた)

    セリフでは言わないけれど、仕草で感情がにじむように表現する。 これが、ト書きの面白さでもあり、奥深さでもあります。

    「語らずに見せる」で頭の中をどう描くか?

    小説では「心の中で思ったこと」をそのまま描写できますが、Second Lifeのようなロールプレイでは、相手が“見ている”情報しか使えません。

    たとえば:

    ❌(彼は心の中で叫んだ)

    → 相手はその心の声を受け取ることができません。

    ✅(彼は目を見開き、言葉を飲み込むように唇を閉じた)

    → これなら「なにか言いたかったのかな?」「驚いたのかな?」と、相手が想像する余地が生まれます。

    この“余白”こそが、ロールプレイの魅力でもあります。

    相手とのやりとりはキャッチボール

    RPは、セリフやト書きを使って、お互いにやり取りをする「即興劇」です。

    自分のト書きがどれだけ丁寧でも、相手に反応する“隙”がなければ、会話はキャッチボールになりません。

    悪い例:

    (彼は彼女の手を取り、そのまま強く抱きしめ、耳元で「愛してる」とささやいた)

    → 相手が返せるところがない。展開が一方的すぎる。

    よい例:

    (彼は彼女の手をそっと取った。少し戸惑うように、目を見つめる)

    → ここで相手が「どう反応するか」を選べる。

    “返せる空気”をつくることも、ト書きの大事な役割です。

    うまい「語らずに見せる」ト書きの共通点

    「語らずに見せる」うまい表現方法の共通点を見てみよう。

    • 感情を語らず、行動でにじませている
    • 一文が短く、状況を切り取っている
    • 相手が返しやすい“余白”がある
    • 書かれていない部分からも雰囲気が伝わる

    「全部書かないと伝わらない」は、逆に読み手の想像を奪ってしまいます。

    “ちょっと足りない”くらいが、ちょうどいい。

    次回予告:シーン別・感情ト書きテンプレ集!

    次回の記事では、「照れ」「怒り」「不安」「誘惑」など、感情ごとに使いやすいト書きテンプレートを紹介します。

    初心者でもそのまま使える例文を通して、さらに表現の幅を広げましょう。

    あなたのRPが、もっと自由で楽しくなりますように。