タグ: Second Life

  • ト書きとは?Second Lifeでのロールプレイ入門

    ト書きとは?Second Lifeでのロールプレイ入門

    ト書きってなに?って聞かれたとき説明できますか?

    Second Lifeの中には、ただの雑談だけじゃなく、ちょっとした”なりきり”を楽しむ文化があります。好きなアバターで、好きな場所で、まるで物語の中に入ったかのように会話をしたり、誰かと特別な時間を過ごしたり……。それが「ロールプレイ(RP)」と呼ばれるものです。

    とくに、セカンドライフの中でも大人向け(Adult)な場所では、会話だけでは伝わらない”雰囲気”や”気持ち”をどう伝えるかがとても大切になります。

    そこで登場するのが「ト書き」。

    これは、映画やドラマの台本にあるような、セリフ以外の「動作」「表情」「しぐさ」などを表す言葉。Second Lifeでも、それをチャットで使って表現するのが、ト書きです。

    「ロールプレイ」と「ト書き」について

    ロールプレイ(RP)ってなに?

    RP(Role Play)とは、自分が演じたいキャラクターになりきって、そのキャラとして行動したり話したりすること。つまり、その場でつくる寸劇です。

    難しく考える必要はありません。たとえば、ちょっとお姉さんっぽい口調で話したり、内気な子を演じたり……。そういった”演じる楽しさ”がRPです。

    ト書きとは?

    ト書きという言葉は、もともと映画やドラマ、舞台などの「脚本」で使われる専門用語です。セリフ以外の、登場人物の動きや表情、場面の状況などを説明するために使われてきました。

    「とつぜん書く」や「取り書き(動作の書き取り)」など語源には諸説ありますが、いずれにせよ、「セリフではない部分を描写するためのもの」という役割を持っているのがト書きです。

    セリフだけじゃ伝わらない?だから「ト書き」

    たとえば、こんなとき。

    「……うん」

    このセリフだけ見ても、どういう気持ちなのか、ちょっとわかりにくいですよね。

    でも、こんなふうにすると?

    視線を落とし、小さくうなずいた 「……うん」

    これだけで、なんとなく相手に伝わる印象が変わるはずです。

    「言葉にしなくても伝わること」や「アバターでは動かせない細かな表現」を伝えるために、ト書きはとても役に立つんです。

    ト書きってなに?どんなふうに使うの?

    Second Lifeでは、ト書きは主にチャット欄にこういう風に書かれます:

    (髪をかきあげて、少しだけ笑う)

    このように、日本語のRPでは「かっこ()」を使って行動やしぐさを表現することが一般的です。

    一方で、英語圏のプレイヤーや海外SIMでは「アスタリスク」で囲む書き方が主流になっていることもあります:

    *smiles gently*

    また、軽いRPでは「/」スラッシュで囲む人もいます。

    厳密にこれが正しいというルールはありませんが、相手やその場の雰囲気に合わせることがいちばん大切です。まずはその場所でよく見かける表現を参考にしてみましょう。

    自分のキャラクターの行動や表情、視線、気配などを描写することで、より臨場感のあるやり取りができます。

    ト書きの魅力:ふたりのやりとりがぐっと深くなる

    ト書きがあるだけで、同じセリフでもまるで違って見えます。しかも、言葉にできない気持ちを、雰囲気で伝えることができるから、気持ちのやりとりがすごく豊かになるんです。

    また、Adultな場面では、アバターの動きだけでは伝えきれない”ぬくもり”や”余韻”を表現するためにも、ト書きがとても役立ちます。

    ふたりだけの空気感を共有するための魔法──それがト書きです。

    ト書きは恥ずかしくない!初心者さんへのメッセージ

    「うまく書けない」「文章が変だったらどうしよう」と思う必要はありません。ト書きは、演技のセリフみたいなもの。誰かを感動させる必要なんてなくて、自分の気持ちをちょっと言葉で添えるだけでも十分。

    RPをやっている人は、初心者さんががんばってる姿をちゃんと見てます。むしろ「丁寧に伝えようとしてる」ってだけで、好印象なことがほとんど。

    だから、最初は短くていいんです。

    (目を伏せたまま、黙ってしまう)

    これくらいでも、相手にはちゃんと伝わるよ。

    次回予告:実際にト書きを使ってみよう!

    次回の記事「ト書きで「語らずに見せる」とは?Second LifeでのRP入門」では、実際のト書きの例文や、どうやってセリフと組み合わせるのか、さらに「やってはいけないNG例」も紹介します。

    「こういう場面で、どう書けばいいの?」という具体的なシーンを通して、もっと表現を楽しめるようになれるはず♪

    あなたの世界が、ト書きでもっと豊かになりますように。

  • Second Lifeの接客ごっこ文化と「特別なスキル」の話

    Second Lifeの接客ごっこ文化と「特別なスキル」の話

    「キャストが話を振ってくれるのは当たり前」「楽しませてくれるのが当然」―― そんな空気が、いつの間にか広がっていませんか?

    キャバ嬢って、誰にでもできると思ってる? ニコニコしながら相手に話を振って、気まずくならないよう空気を読んで、場を回す―― それって、実はものすごく高度なスキルなんです。

    リアルのキャバクラでは、こうした「接客スキル」があるからこそ高い報酬が生まれ、 お客もその時間に価値を感じてお金を払います。

    じゃあ、それと似たような体験がほぼ無料で受けられるSecond Lifeではどうでしょう?

    ここではSecond Lifeにおける「接客ごっこ文化」と、そこに求められる 本当の意味での「スキル」について考えてみたいと思います。

    「話を振る」って実は難しい

    「話を振る」「相手が話しやすいようにリードする」―― これは簡単なようでいて、実際には場の空気を読み、相手の反応に敏感でなければ成立しません。

    しかもSecond Lifeでは、相手がどんな人か分からないまま会話が始まることも多く、リアルのような視線や空気感が使えません。

    だからこそ、キャスト側が自然に会話を回せると、それだけで場の雰囲気が“居心地のよい空間”に変わります。

    でもこれは、誰にでもできることではありません。

    接客ごっこに必要な「特別なスキル」

    Second Lifeでキャストをしている人の中には、

    • 人の話を自然に引き出せる人
    • 空気が読める人
    • 話さなくても「いてくれるだけで場が落ち着く」人

    そんな「天才」みたいな存在がいます。

    でも、それは決して「当たり前のこと」ではありません。

    それができるのは、その人自身の経験や努力、性格的な相性の上に成り立っているものです。

    「無償で提供されるべき」という空気の矛盾

    Second Lifeの多くのたまり場やお店風空間では、こうした接客のような対応が「無償で提供される」ことが一般的です。

    つまり、

    • キャストは無料で“優しさ”や「楽しさ」を提供する
    • お客はそれを「してもらって当然」と感じやすくなる

    こういった「期待の構造」が知らず知らずのうちに生まれてしまいます。

    でも本来、接客という行為は、「プロのスキル」であり、価値のあるものです。リアルの世界では、お金を払って得られる体験でもあります。

    身内ノリは悪いこと?

    よく「内輪ネタばかりで新規が入りづらい」という声を聞きます。

    でも、仲の良い人同士が盛り上がるのは自然なことでもあります。

    大切なのは、

    • 誰かが来た時に軽く反応できる余白があること
    • 内輪でも「一緒に楽しもう」という気配りができること

    つまり、“閉じた関係”になりすぎない工夫があれば、身内ノリも悪ではありません。

    さきゅばす亭での取り組み

    さきゅばす亭では、初めての人が入りにくくならないような取り組みがあります。それがあなたが今見てるこのサイトです。このサイトでは、日々の空気やちょっとした雰囲気を、やわらかく伝えています。

    「どんな人がいるの?」「なにしてるの?」などが、あらかじめ想像ができること。これによって訪れる前の緊張や不安が少しでもやわらげば――そんな思いで続けています。

    最後に

    Second Lifeにある「接客ごっこ文化」は、とても面白くて、時に温かく、人を救うことすらあります。

    でもその裏には、目に見えないスキルと気配りがあって、決して“当たり前のこと”ではないということ。
    そして、それを無理なく続けていくには、周囲の理解や、空気づくりの工夫がとても大切です。

    誰か一人に依存するのではなく、「みんなでつくる居場所」として、接客ごっこが自然と続いていくような、そんなやさしい空気を育てていけたら……そう願っています。

  • Second LifeにおけるSM文化初心者入門

    Second LifeにおけるSM文化初心者入門

    「やさしい主従ごっこ」というもうひとつのフェチのかたち

    「SM」って、ちょっと怖いもの?

    日本では「SM」と聞くとどんなイメーを浮かべますか?

    どうしてもボンテージ、調教、羞恥プレイなど、ハードで刺激的なイメージが先に立ちますよね。
    でも、Second Life(以下SL) の中には、そうしたイメージとは違う、「やさしくて安心できるSMのかたち」もたくさん存在しています。

    Second Lifeに広がる、多様なBDSM文化

    SLには、チャットやロールプレイを通じて築かれる関係性が重要視されます。その中でも主従関係支配・服従のスタイルが多数存在します。
    なかにはハードなロールプレイを楽しむ人もいますが、実はそれだけではありません。

    Second LifeでのSM道具

    むしろ多くの人が望んでることがあります。それは、甘えたい・委ねたい・優しくされたり、されたいとそんな願望です。そんな気持ちに応えてくれる「やさしい主従ごっこ」を楽しんでいます。

    拘束や支配は「いやらしいこと」じゃない?

    たとえば「拘束される」ことは、単なる性的意味だけでなく、「自分の意志を誰かに預けてみる」ことで癒しや安心を得る行為でもあります。

    現実では強くあろうとしている人が、仮想空間では誰かに甘えることで、心がふっと緩む──そんな体験がここにはあります。

    Second Lifeの主従文化と、海外/日本語圏の違い

    SLのBDSMコミュニティには、リアルのBDSMに近い契約主従首輪文化、そしてアメリカ発祥のGor文化のような厳格な主従哲学に基づいたスタイルも存在します。

    日本語圏では、「リアルに近いBDSM」というよりも、「甘やかされたい」「ちょっと恥ずかしいことをされたい」といった、やさしい主従関係フェチごっこ的な空気感が重視される傾向があります。

    たとえば…

    • 女の子同士の主従ごっこ
    • 甘やかされたい気持ち
    • やさしい支配、軽い羞恥
    • フェチと癒しのあいだの関係性

    こうした関係性は、日本独特の「癒しとフェチのミックス文化」として発展しており、海外のような厳格な主従契約とはまた違った形で楽しまれています。

    ※Gor文化(ゴア文化):アメリカのSF小説『Gorシリーズ』をもとにした、主に男性支配・女性服従をテーマとするロールプレイ文化です。
    日本語で「ゴア」と言うとホラーや残虐表現(gore)を連想する方もいるかもしれませんが、ここではそれとは無関係です。Second Lifeでは専用のRPエリアがあり、女性奴隷「Kajira(カジラ)」の奉仕など、独特の世界観が再現されています。

    さきゅばす亭が目指していること

    さきゅばす亭では、まさにこの「やさしくて、ちょっと背徳で、それでも安心できる主従ごっこ」の空気感を大切にしています。

    調教のような強いプレイではなく、女の子同士でなでなでしたり、ちょっといたずらされたり、照れたり──そんな小さなやりとりの中で、誰かに甘えたり、ちょっとだけ支配されたりする時間を楽しむのです。

    さきゅばす亭でのSM用の首輪

    これはリアルBDSMの代わりじゃない

    この体験は、現実のBDSMを仮想空間で置き換えたものではありません。
    むしろ、仮想世界だからこそ、自由に遊べて、自由に甘えられる

    たとえ現実の性別が違っていても、ここでは「女の子として」「支配される側として」安心して楽しめる世界があります。

    おわりに:SMは、こわいものじゃない

    SMという言葉に抵抗がある人もいるかもしれません。
    でも、Second Lifeの中で出会えるのは、心地よく、心がとろけるようなもうひとつのSMです。

    あなたも、やさしい主従ごっこを通じて、新しい自分と出会ってみませんか?